18番札所 紫雲山 頂法寺(六角堂:京都府)

今回は頂法寺です。
御本堂が六角形になっていることから「六角堂」の名前の方が有名になっていますね。

場所は京都市地下鉄の「烏丸御池」駅の5番出口から出て、烏丸通りを南に進むと六角通りと交わるところに案内板があります。

案内板に従い、左折するとすぐに山門が見えてきます。駅出口から数分ですので本当に街中のお寺です。

さて、この頂法寺ですが聖徳太子が建立したとされています。

西暦587年、太子が四天王寺の為の用材を求めてこの京都を訪れたそうです。当時はまだ京都には町などなく、材木を探すような場所だったという事でしょうか。

しかもこのお寺、初代の住職が小野妹子という超有名人です。
あの「日出処の天子・・・」の書を携えて隋に行った人ですね。

この頂法寺の北側に池があり、小野妹子はその池のほとりに坊を建てて仏前に花を供えたそうです。
これが華道池坊の起こりだそうで、六角堂の隣には池坊会館やいけばな資料館があります。

石不動
不動明王は、大日如来が変じた姿であるといわれています。
ここには石像と木像を安置しているお堂が隣接して建っています。

本堂(六角堂)
正面に拝堂が付属しており、平成31年(2019年3月)に本堂及び拝堂とも、京都市指定有形文化財に指定されたとのことです。

ご詠歌
わが思う心のうちは六(むつ)の角ただ円(まろ)かれと祈るなりけり

六角柳
縁結びの六角柳として有名。

親鸞堂
ご存じ浄土真宗の開祖。この方、聖徳太子が大好きで、比叡山で修行していた29歳の時に太子が建立したこの六角堂へ100日参詣するという誓いを立てたそうです。
夜に比叡山から六角堂にやってきてはお堂に籠り、朝には山に戻るということを繰り返していたところ、95日目に観音様よりお告げを受けて浄土真宗を開くきっかけを得たそうです。
叡山ケーブルも叡山鉄道も京阪電車もなかったころに比叡山から中京区まで歩いてかぁ・・・。
昔の人の体力ってすごかったんですな。

十六羅漢
十六というのは、方位の四方八方を倍にした数で、あらゆる場所に羅漢がいることを意味しています。

太子堂
境内北東の池の隅に浮かんでいるお堂です。

お池では白鳥が優雅に泳いでいます。

街中にあるとは思えないほどの静寂さなので、京都に行かれる際にはぜひ。

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