プロローグ 先達

2020年8月17日

西国33か所巡礼とは、簡単に言うと関西にある観音霊場を巡る旅です。
私がこの33か所巡りを始めたきっかけは、足の悪かった祖母から代参を頼まれたからでした。
元々お城や神社、古刹などを見るのが好きだった私は二つ返事でこの代参を請け負った記憶があります。

なんせ行くための交通費や滞在費は祖母が負担してくれましたから^-^:
ついでに近くのお城や神社とかも行けましたしね。

まぁ、そんな感じで始めた33か所巡りですから、今思い返しても信心の巡礼というよりは観光気分でいたような気がします。

この前、部屋の大掃除をしていた折、その1回目の巡礼で持ち帰ったお寺の縁起などが書かれた読み物が出てきまして、この読み物も祖母はずいぶん楽しそうに読んでいたなぁと思い出しました。

その祖母もすでに亡く、前回はちっとも読まなかった読み物を読んでいるうちにもう一回回ってみるかと思い立ち、ネットで33か所巡りの情報を集めているときに「先達」というシステムのことを知りました。

ちなみに・・・

先達:巡拝案内や修行作法などを指導したりする人を指して言う呼び方で、33か所巡りでも他の巡礼でも大抵はそうですが、最低1回はその巡礼コースを体験している人を言います。(でないと案内なんてできませんものね)

さて、この「先達」ですが私が登録した西国33か所巡礼では「先達会」という組織があり、1度巡拝していることがわかるもの(御朱印帳とか)があれば登録が可能になります。
登録が済むと、自宅に先達授与品が送付されてきます。

こんな感じで届きます。

内容としては「袈裟、頭陀袋、軸装納経帳、名札」になります。

そういえばお寺でこんな袈裟をつけてる人見たことあるなぁ・・・
大泉洋さんも2回目の四国巡礼では付けてたような気がするなぁ・・・

1回目は御朱印帳で御朱印をいただきました。

でも、先達はこの軸装納経帳に印をいただく形になります。
御朱印帳と違って巻物だから扱いが面倒そうではありますが・・・。

さて、このようにせっかく先達に登録してもらったわけですし、ちょっと色々調べてから巡礼を始めようと思い、調べてみると知らなかった事がわんさかわんさか・・・。
いかに前回の巡礼がお気楽なスタンプラリーだったか思い知る結果になりました。

まずは巡礼そのものなんですが、前回の私はごく普通にご朱印をもらいに行く旅と認識していましたが、これが全く違っており、本来は決められた札所(私の場合は西国三十三所)を参拝し、写経と納経料を納めた後、参拝の証として納経帳に宝印の印影を頂くという流れになります。
(現在は写経の代わりに納経札(納札)を納めることでその代わりにする場合が多いようです。)

写経については以前からちょっとやってみたいとも思っていたので、これを期に始めてみようと思ってみたり。
なぜそんなことを考えていたかというと、近所の100均ショップにお手軽写経セットが売られているのを見たからなんですが。
お手軽というだけあって、セット内容は見本が1枚に用紙が数枚だけです。
この見本に用紙を重ねて上からなぞって書くだけです。
お手軽お手軽。

さて、準備が整ったところで1番の札所にお参りすることにしましょう。

次回:1番は和歌山県 那智山 青岸渡寺になります。